マテガイという砂浜にいる貝をご存じでしょうか?
潮干狩りと聞いてイメージするのは一般的なアサリやホンビノスですが、ちょっとした工夫をすると珍しい貝をとることができるんです。
マテガイって言うんだって~
へんてこな形だけど美味しいのよ、これが!
そこでこの記事では、潮干狩りに準備したいものとマテガイのとり方についてご紹介します。
マテガイとは?
マテガイとは日本近海に生息する貝類の一種で、和名をまてがい/馬刀貝と書きます。
※以下「マテガイ」に統一します。
マテガイの外観
細長い形が特徴で光沢のある薄茶色をしています。
体を出す為に殻の前後が最初から開いている珍しい種類の二枚貝です。
成貝は10cm程度になります。
マテガイの生息地
海水生。北海道中南部から中国大陸。瀬戸内海や三河湾、東京湾と大きな内湾の干潟や浅い泥の海に棲息。砂の中に深く潜って生活しています。
マテガイをとる時期と干潮時間
マテガイをとる時期は、4月から5月の潮干狩りシーズン。
特に、大きく潮が引く大潮の日の干潮を狙うとベストです。混雑するとそれだけ個体数が少なくなるので連休前がおすすめです。
時間帯はその日の干潮時間をチェックして干潮の前後2時間くらいになります。人が少ない1~2時間から始めるとゆっくり潮干狩りを楽しめます。
干潮時間は場所によって若干変わるので、事前に潮見表をネットなどで確認しておくとよいです。
マテガイをとるために準備したい道具
- 潮干狩り共通セット
- マテガイをとるために特別に必要なもの
この2つに分けて掲載します。
潮干狩り共通セット
熊手
熊手の隙間が網状になっているタイプだと、掘ったときに貝がポロっと落ちにくくおススメです。
網(ネット)
海水で貝についた砂を流せるので、バケツの他にネットがあると便利です。
クーラーボックス
とれた貝を持ち帰るときに、ふたがきっちりと閉まるクーラーボックスあった方がよいです。
マリンシューズ、長靴、サンダル
必ず砂で汚れるため、現地で履き替えるようにします。
スマホの防水ケース
大切なスマホを守るため海でのレジャーに必須です!
ウォータータンク+シャワーポンプ
潮干狩りの後に砂を落とせる水道があると良いですが、混雑していたり水場が遠かったりするときに。ウォータータンクは車に準備しておくと安心。
また電池いらずで使えるシャワーポンプはアウトドアで重宝する一品です!
バケツ
砂抜き用に海水を汲むときに使います。座れるタイプだと砂浜に置いて休憩できますよ。
手袋
砂を掘り続ける手には負荷がかかり指の皮がめくれてしまうことがあります。軍手などで予防しましょう。
水やお茶
砂浜は日差しを遮るものがないので水分補給用の水筒、ペットボトルも事前に準備します。
着替え
お子様の分はもちろん、大人でもパンツや靴下まで一式準備した方がよいでしょう。
マテガイをとるために特別に準備するもの
ハンドスコップ
一般の園芸用のハンドスコップ(移植ゴテ)で十分です。
また小さめのくわも使えます。スコップやシャベルよりも砂を水平に掘りやすく、効率的にマテガイを取ることができます。
我が家ではこちらを購入しました。
塩
かなり消費するので多めに準備しておきましょう。
ボトル(塩を入れるため)
塩を入れるために先端が細くなっていてふた付きの調味料ボトル、大サイズが使いやすいです。
潮干狩りをするときの服装
潮干狩りをする場所は、潮の引いた陸地とはいっても波打ち際まで行ったりお子様は潮だまりで水遊びになることがあります。 つまり濡れます!
- 水着の上にラッシュガードなど、濡れても大丈夫な服装がベスト。
- 4月~5月にかけて紫外線も強くなるためUV対策も兼ねた服装を選びましょう。
- 足元は長靴、砂浜の感覚を感じたい場合はサンダルでもOK(ただしまだ水が冷たいです)
暑かったり寒かったり気温が不安定な時期なので、体温調整できるように羽織れる上着があるとよいですね。
マテガイをとるための事前準備
- 必要な道具をそろえる
- 塩をフライパンで炒ってサラサラにする
- 水分をとばしておいた方が格段に使いやすいです!
- 調味料ボトルなどの容器に詰めておく
- 一人一本×人数分あるとよいです
- 砂浜に落として濡れてしまうと先端が詰まって塩が出てこなくなるので、予備の塩があるとなお万全です
マテガイをとる手順/塩を使って出てきたところを引っ張ろう!
マテガイをとるためにはちょっとだけコツが必要。
「マテガイは塩分の濃度に敏感で、塩分が急に変わると巣から飛び出てくる」
この性質を利用して「塩」を使ってひょこっと頭を出したところを指で引っこ抜く方法です。
- Step1穴を探す
砂浜に開いている穴を見つけます
- Step2少し掘る
穴があるところの表層をシャベルで7cm~10cmほど平らに掘ります。
丸から楕円形の穴があいていたらチャンス到来!!
表面だけにあいている穴も多いので、掘ったときに残っている穴にはマテガイがいる可能性が高くなります。
- Step3穴に塩を入れる
穴に塩を入れます。このとき、入口付近だけでもよいのですがたっぷりと中まで入れた方が反応がよいです。
- Step4少し待つ
マテガイがいればわずか数秒でひょっこりと顔を出します。ここがチャンス!!
- Step5マテガイを引っ張る
タイミングを見て殻の部分を引っ張ります。もたもたしているとまた潜ってしまうので素早くつかむようにします。
そーっと…
よし、つかみはOK!!
うまくいくと、このようなマテガイがとれます♪
たくさんとれると大人でも夢中になります^^
塩を使わず、マテガイは掘ってとれる?
塩がないけどもマテガイをとってみたいという場合、掘ってとることはできます。
ただし、深く潜っていることが多いため30cmほどは掘らないとでてこないことも…掘る体力と収穫量が割に合いません^^;
塩を使って出てきたけど潜られた!というときの応急処置として掘るくらいが良いと思います。
結論、塩を使った方が圧倒的に効率がよいです。
マテガイの下処理/砂抜きをする必要あり
マテガイは一般のアサリ同様に砂抜きをする必要があります。
- 桶などの容器にマテガイを平らに広げる
- 持ち帰った海水をマテガイが浸るぐらいまでつける
(海水がない場合は3%食塩水でもOK) - ふたになるものをかぶせて一晩放置する(2~3時間ほどでも大丈夫です)
- その後流水で洗い流し塩抜きする
持ち帰った海水でおこなうと綺麗に砂が抜けますよ~。
マテガイの食べ方/意外にも美味しい
マテガイは、新鮮なうちに下処理をすれば生の刺身で食べることができます。(生食するときのみ内臓を取り除き、火を通せばそままでOK)
また、クセが少ないため煮る、蒸す、焼くといった様々な調理法に向いています。
実際に我が家で作ってみた調理法をご紹介。
マテガイのボンゴレ
マテガイのバター炒め
マテガイの炊き込みご飯
この他にもお味噌汁、酒蒸し、揚げ物、つくだ煮、基本的にどんな料理にも応用でき、とても美味しいです。
風味はアサリに近く、見た目は変な形なのに美味しいのは感動!
まとめ/とって楽しい、食べて美味しいマテガイ
- マテガイの特徴
- マテガイをとるための道具
- マテガイのとり方
- マテガイの食べ方
についてご紹介しました。
マテガイとりはお子様はもちろん、大人も楽しめます。
つい夢中になって掘ると筋肉痛になるので注意ですが…
マテガイは国内の干潟でどこでも見られましたが、近年は数が減っているようです。
マテガイが棲息する場所をチェックし、もし行ける場所にありましたら潮干狩りを楽しんでみてはいかがでしょうか。
次回は検見川浜突堤、良型サヨリ釣れています!です。
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